車について役に立つ豆知識

車の3つの豆知識を紹介していきます。

【車のメンテナンス】

車の法定点検には24ヵ月と12ヵ月の定期点検があります。このうち車検時に行う24ヵ月定期点検整備はほとんどの人が実施していますが、12ヵ月定期点検整備を行っている人は少ないのが現状です。日常点検ともなるとさらに実施率は下がります。
日常点検も法定点検なのですが、これを知っている人はほとんどいないでしょう。
最近の車は良くできていて非常に壊れにくくなっていますが、それでもまったく故障しないわけではありません。故障して路上で立ち往生や、最悪の場合それが原因で事故を起こすこともあります。日常点検はこうした事態を防ぐのに役立つばかりか、症状が悪化する前に整備できるため、さまざまな部品にかかる負担が小さくなり、車の寿命を延ばすことも可能になります。

日常点検の実施時期は特に定められてはいませんが、目安としては1ヵ月ごとに行うのがいいでしょう。さらにロングドライブの前、高速道路を走る前などに行うようにすれば安心して出発できます。点検する項目は下に示すように、一見とても手間がかかるように感じますが、覚えてしまえばとても簡単で10分もあれば済みます。

【ブレーキの種類】

フットブレーキ [Foot Brake] 
足でペダルを踏むフットブレーキは、ブレーキの中でも一番多く使われ、車を減速や停止させるためのメインとなるブレーキです。油圧を利用して女性や非力な人でも、重い車を簡単に止められるような性能を持っています。ブレーキペダルを踏むと前後の車輪に装着されたブレーキが作動し、タイヤの回転を止める仕組みです。最近では、ABS(アンチロックブレーキシステム)などが装備されている車が多くなり、ブレーキの性能や安全性は格段に進歩しています。

パーキングブレーキ [Parking Brake] 
駐車や停車する時に車が動かないようにするために使われますが、サイドブレーキとも呼ばれ、補助ブレーキ的な意味合いがあります。センターコンソールの横にレバーがあるものと、足踏み式ペダルの2種類がありますが機能的にはどちらも同じです。パーキングブレーキは後輪にあるブレーキを操作しますが、油圧ではなくワイヤーなどで行います。また、フットブレーキはディスクブレーキを、パーキングブレーキはドラムブレーキを採用している車もあります。

エンジンブレーキ [Engine Brake] 
エンジンブレーキとは、エンジンの回転抵抗を利用した減速手段です。一般のブレーキとは異なりエンジンブレーキという装置がついているわけではなく、またブレーキペダルのようなものもありません。エンジンは、スロットル(アクセル)を閉じているときには、低い回転数で安定して回転するように調整(アイドリング)されています。車輪から伝わってくる力による回転数がアイドリング回転数を上回った場合、その差が抵抗となりブレーキとして働くという原理がエンジンブレーキです。エンジンブレーキは、長い下り坂などで多用されます。下り坂では、勾配に応じてギア位置を低速ギアにセット(シフトダウン)し、エンジンブレーキを使うことでフットブレーキの使用を最小限に抑え、ヴェイパーロック現象などの発生を回避することができます。
ヴェーパーロック現象とは、油圧式のフットブレーキを使いすぎることで、摩擦熱でブレーキフルードが沸騰してパイプ内に気泡が発生し、ペダルを踏み込んだ圧力が正常にピストンまで伝わらなくなる現象。ブレーキの効きが悪くなり、ブレーキペダルのタッチがスカスカになるのが特徴で、そのまま気づかずに走行を続けると、ついには全くブレーキが効かなくなってしまうため、おかしいと感じたら一度停止し、冷却する必要がある。

ディスクブレーキ 
ブレーキキャリパーの装着された2枚のブレーキパッドが、油圧でブレーキローターを
挟み込むことで摩擦を生み、ブレーキがかかるというしくみです。タイヤ1つに対して
キャリパーが1つ、ブレーキパッドが2枚となっています。現在、主流となっているブ
レーキシステムです。

ドラムブレーキ 
ドラムブレーキとは、自動車やオートバイなどに採用されるブレーキ方式のひとつで、
車輪と一緒に回転する円筒形ドラムの内側にブレーキシューを押し付け、摩擦を生みだ
して制動力を得るものです。ドラムブレーキは、構造上の問題から放熱性がディスクブ
レーキに比べて良くない、水が入った時の回復が遅いなどのデメリットがあります。

【車のトラブルについて】

車が故障した時
出先で車が故障した時には、ロードサービスに救援を依頼するのがいちばん安心です。ただし、救援車が到着するまで周囲の安全に気を配り、それなりの対処を自分で行う必要があります。車に異常を感じたら、エンジンが停止してしまう前に、他車の通行の邪魔にならない場所に車を止めます。路上で突然エンジンが停止してしまった時は、まずハザードランプを点滅させ再始動を試みます。再始動が無理ならそのままハザードランプを点滅させ、車の後方に非常停止表示板(三角停止板)を置きます。高速道路の場合は100mぐらい後方に置く必要があり、発煙筒も使用します。そして車から降りて安全な場所に避難します。そのうえでロードサービスに電話をして救援を依頼します。
走行中にエンジンが止まってしまったら 
車が走行中にエンジンが停止すると、メーターパネルの警告灯が全部点灯します。
その場合パワーステアリングやブレーキブースターの補助的な機能が失われ、ハンドル操作やブレーキが非常に重くなります。初めて経験されるとびっくりしてパニックになり、事故を起こしてしまう恐れがあります。
走行中にエンジンが止まってしまったら、慌てずに両手に力を入れてハンドルを操作して、安全な場所まで移動しましょう。ブレーキは一瞬効かなくなったように感じますが強く踏み込めば効くはずです。ただ普段よりはかなりの力で踏む必要があります。
バッテリーがあがってしまったとき 
バッテリーが上がった時には、ブースターケーブルで他車から電力の供給を受けて始動する方法があります。ブースターケーブルは赤と黒の2本があり、赤をプラス側に黒をマイナス側に接続して使用します。接続する順番は下の図のようになります。
外す時はこの逆になります。また、最後に接続する故障車のマイナス側は、バッテリーのターミナルではなく、エンジンなどの金属部分に接続します。これは故障車の電気系統を保護するためです。そして故障車の再始動を試みる際には、負担を軽くするため救援車のエンジン回転数を少し上げて行います。

 
タイヤがパンクしたとき 
パンクした時にはスペアタイヤに交換します。収納スペースを確保するためにテンパータイヤと呼ばれるサイズの小さいタイヤが車載されていることが多いですが、空気圧を高めにしてあるので通常のタイヤと同じように走行できます。ただし、このタイヤはあくまでも緊急用なので、早急にパンクしたタイヤを修理して通常のタイヤに交換する必要があります。
タイヤ交換の際の注意点
①タイヤ交換を行う場所は、傾斜がなく舗装された平らな場所を選ぶ。
②ジャッキをかける場所は、ジャッキアップポイントと呼ばれる場所にかける。前輪の
 少し後方と後輪の少し手前のボディ下にある。切り欠きで示されていることが多い。
③ジャッキアップする前にホイールナットを少し緩めておく。
④タイヤを入れ替えてナットを締めるときは、すべてのナットを均等に締めなくてはな
 らない。1つのナットを一気に締めるのはNG。対角線上に締めていくとよい。
詳しくはこちら⇒スペアタイヤ交換の仕方
事故を起こしてしまったとき 
事故には人身事故と物損事故の2種類がありますが、どちらの場合も相手にケガがないか確認するのが最優先です。けがをしている場合はすぐに救急車を呼び、自分で出来る限りの救護処置をしましょう。同時に警察にも必ず110番連絡をしておきます。
軽微な物損事故の場合は、事故の状況を記憶した後に、他の車の通行を妨げないように事故車を移動させておきます。後は警察の到着を待って指示に従います。
現場検証が終わったら、事故を扱った警察署と担当警察官の名前を確認してメモしておきます。その後に各当事者が加入している保険会社に連絡を入れます。
この時に相手の住所、名前、連絡先、免許証番号、車のナンバーと名義人、加入している保険会社などを忘れずにメモなどに控えておきます。
海や湖・川など水中に落ちてしまったら 
落ちてしまったらまずすぐにシートベルトをはずし、窓を開け脱出します。シートベルトがロックされて外れない場合は、シートベルトカッターなどで切断します。
また窓が開かない場合は、水面より上にあるドアガラス、またはリヤガラスを緊急脱出用ハンマーなどで割って脱出します。ガラスが割れない場合は、車の中と外の水圧差が無くなるまで浸水するのを待ち、ドアを開け、脱出します。
※フロントガラスは合わせガラスのため割ることができません。
◆常備しておきたいトラブル時に必要なもの
○ブースターケーブル ○ジャッキ ○トルクレンチ ○工具 ○牽引ロープ
○三角停止表示板 ○発煙筒 ○スペアタイヤまたはテンパータイヤ
○緊急脱出用ハンマー ○シートベルトカッター
【ロードサービス】
ロードサービスはカーライフにとって欠かせない存在といえます。出先などでトラブル
が起こった場合でもすぐにサービスが受けられるし便利で安心です。
以前はロードサービスと言えばJAFだけでしたが、現在は保険会社など各種業種がサー
ビスの一環としてロードサービスを無料提供している場合が多くなっています。
ただし、無料サービスの場合は期間が1年といった制限があることがほとんどです。
無料サービスを利用するときは内容をしっかりと確認しておく必要があります。

車のメンテナンス方法、ブレーキの種類、車のトラブル、色々と為になる豆知識をご紹介させていただきました。

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