ポルシェ

はいどうも!今回紹介しますは【ポルシェ】です。

ポルシェの歴史とルーツや車種の特徴を総まとめ【自動車の歴史】
車に詳しくない人でも「ポルシェ」という名は知っていることでしょう。スポーツカー・メーカーの代名詞「ポルシェ」のルーツとその歴史を現行モデル全車種の紹介をしながら、その魅力に迫ります!なぜポルシェがSUV「カイエン」とセダンの「パナメーラ」を作ったのか?その裏側にも迫ります!

ポルシェってどんな歴史が?そのルーツとは

いわずと知れた高級自動車メーカー、ポルシェ。
ドイツ南西部のシュトゥットガルトに本社を構え、スポーツカーとレーシングカーを中心に開発、製造しています。

自動車メーカーとしての始まり

フェリー・ポルシェによって、1948年に356.001が製造・販売された第1号ポルシェです。
↓写真は「ポルシェ 356 スピードスター」
かつてのポルシェは、自動車メーカーではありませんでした。
フェルディナント・ポルシェによって設立された『デザイン事務所』だったのです。
彼はフォルクスワーゲン・タイプ1を設計した技術者としても知られています。
息子フェリーによって自動車の製造、販売が開始され、現在では自社製品の開発だけではなく他社メーカーの設計や生産なども請け負っています。

同族経営からの脱却したポルシェ

その後、ポルシェ一族は経営から手を引きます。
しかし依然として大株主ではあるので、まったく無関係というわけではなかったようです。
そして、現在のポルシェは歴史的に関係の深いフォルクスワーゲンの傘下、つまり子会社として運営しています。
かつてはフォルクスワーゲンの株を大量に持っていましたが、資金繰りに行き詰ったとのことです。

フォルクスワーゲンの傘下となったポルシェ

2005年にポルシェがフォルクスワーゲンの株式の20%を取得したことを皮切りに、株式取得の諸問題が噴出していた両社ですが、2012年8月1日にフォルクスワーゲン社がポルシェ社の全株式を取得し、ポルシェはフォルクスワーゲンの完全子会社、傘下となりました。

憧れ”を提供するポルシェの代表車種とその特徴
『緑の中を走り抜けてく真っ赤なポルシェ』
山口百恵さんの有名すぎる曲の歌詞です。
力強い走りで、素晴らしいデザインのスポーツカーが走り抜けていく姿が目に浮かびます。
ポルシェは、そんな夢のようなスポーツカーを世界に提供し続けてきました。
それでは、ポルシェの代表車種とその特徴をご紹介していきます!

世界を圧巻した「ポルシェ・911」 
ポルシェの代表的なスポーツカーといえば「911」です。
流れるようなデザインが特徴的なフォルムと丸目ヘッドライトは、初代がデビューした1963年より継承されています。
ポルシェ・911独特の走行フィーリングは運転する人の心を踊らせます。
登場以降、なお高い人気を誇るポルシェの看板車です。

ポルシェ・911の特徴:伝統のRRレイアウト

歴代のポルシェ・911に共通する特徴は「RR」の駆動方式、レイアウトを採用していることです。
現在はRRレイアウトの車が少なくなり、スポーツカーではポルシェが唯一となります。

ポルシェ・911の特徴:水平対向エンジン

ポルシェのエンジンといえば「水平対向エンジン」が筆頭に上がります。
これも歴代のポルシェ・911に共通する特徴となっています。

非日常を魅せる「ポルシェ・ボクスター」
1990年代前半、ポルシェは経営難をささやかれていました。
最大のマーケットであるアメリカでの販売に伸び悩んでいたのです。
そこで投入されたのが、911より価格を抑えたボクスターです。
低価格(といっても500万円台からが主流ですが)でポルシェのオープンカーとして販売台数を伸ばしました。
運転した人はボクスターが織りなす風との一体感に酔いしれ高い人気を誇りました。
いうまでもなく、ボクスターはポルシェの業績回復に貢献します。

ポルシェ伝統の水平対向エンジンにMRレイアウトのボクスター

ポルシェのスポーツカーとしては初のMRレイアウトを採用し、911のRRと大きく異なる特徴を持ちますが、エンジンは伝統の水平対向エンジンとなっています。
水平対向エンジンを表す「ボクサー」と、ポルシェのオープンモデルを差す「スピードスター」を合わせて「ボクスター」。
その名のとおり、水平対向6気筒エンジンをミッドシップに搭載しています。
ボディ下部が完全なフラットなため、世界第一級のハンドリングを誇るコーナリングマシンとしても知られています。
また、2005年にドイツの国際的第三者試験認証機関・テュフが、同車の故障率を2.6%と発表しました。これは当時、世界で最も故障が少ない車という証明になったのです。

手の届くスポーツカー「ポルシェ・ケイマン」
ポルシェのニュー・フェイス、「ケイマンS」が発表されたのは2005年のフランクフルト。
同社独特の走行フィーリングはそのままに、911シリーズよりも安価に設定されました。
ポルシェの魂の中心は「911」にこそ宿る、という鉄則のもと、より人々の身近な存在としてケイマンは世に送り出されたのです。

ポルシェ・ケイマンも水平対向エンジン・MRレイアウト

ポルシェ・ケイマンもボクスターと同じ水平対向エンジン、MRレイアウトとなっています。
ポルシェ・スポーツカーの入門車となる位置付けですが、エンジンのフィーリングはポルシェ・911の血が流れています。

ケイマンと911の位置付けが逆転?

ポルシェ・ボクスターから派生したクーペが、ケイマンです。
スポーツカーの基本要素としてはリアエンジンより優れていると言われるミッドシップでありながら、911のラップタイムを上回ることはありませんでした。
911がケイマンの上位車種であるという約束事に基づき、各部の性能が制限されていたからです。
しかし、発売から5年経った2015年、ついに下剋上が起きます。
この年、911カレラのベースグレードを35ps上回る、385ps 3.8リットルエンジン搭載の「ケイマンGT4」が発売されました。
同車は911のサーキットラップを超えた、初めてのケイマンになったのです。

ポルシェの大きな転換点となったSUV「カイエン」
ポルシェは創業以来、2人乗り、もしくは小さな後部座席を備えるスポーツカーを専門にしていました。
しかし、2002年、同社はSUVの発売を発表しました。
その意図は、限られた市場に依存した経営からの脱却でした。
スポーツカーメーカーとしては名の知れたポルシェも、総合的な自動車販売を手掛けるGMやトヨタと比べると大企業とは言えません。
そこで、人気が高く利益の見込めるSUVへの参入を画策したというわけです。
限られた市場に依存した経営からの脱却は、ポルシェに最良の風を送り込みました。

ポルシェ・カイエンのエンジンはV6とV8

ポルシェ・カイエンは親会社のフォルクスワーゲンと共同開発され、エンジンはポルシェ伝統の水平対向エンジンではなくV6、V8が搭載されました。
「新しい形のスポーツカー」と銘打ち、ポルシェ初のSUVという看板を背負ってデビューしたカイエンのベーシックモデルは挟角V型6気筒エンジンを縦置き搭載しています。
このエンジンは点火順序が直列気筒エンジンと同一のため、アイドリング時を除けばそれに近いエンジン振動の静粛性を有しています。
2010年以降は、ハイブリッドモデルも追加されました。ハイブリッド現行モデルは燃費のよさもさることながら、3リッターV6スーパーチャージドエンジンを搭載し、最高出力416psを誇ります。

カイエンで人気市場に勝負を挑む
人気の高いSUV市場へポルシェが送り込んだのは、フォルクスワーゲンと共同開発したカイエン。
ポルシェらしいスポーツカー精神を宿したSUVとして、世界的な人気を博しました。
現在販売されている2代目にはハイブリッドモデルも追加されています。

「ポルシェ・パナメーラ」ラグジュアリーセダンへの挑戦
満を持して、5ドアハッチバック・サルーンのボディを纏ったポルシェのセダンが発売されました。(独特のボディデザインから「4ドアセダン」とされることも多々あります)
「ポルシェがセダン?」と訝しげに思う人もいたようですが、発売前から非常に注目を集めていました。

ポルシェの歴史を覆すパナメーラの誕生
「際立ってスポーティーでありつつ、4枚のドアを備えたフル4シーターのパッケージング」は、ブランド創業以来の悲願でした。
2009年、ポルシェ・カイエンの発売から8年後、「パナメーラ」の名を持ってついにその悲願は達成されます。
911のテイストを受け継ぐパナメーラは、メルセデス・ベンツ・SクラスやBMW・7シリーズに相当する価格が設定されました。
これを受けてカイエンにもラグジュアリーカーの味付けがなされ、ついにポルシェは「スポーツカー専業メーカー」ではなくなったのです。
ポルシェ初のフル4シーター・4ドアセダンを持つパナメーラ、パナメーラ4のエンジンにはV型6気筒の3,605ccが採用され、最高出力は300馬力に及びます。
さらに、パナメーラS、パナメーラ4SにはV型8気筒の4,806cc(411馬力)、パナメーラターボにはターボチャージャーより過給された500馬力のV8エンジンが使用されています。

世界最速のセダン「ポルシェ・パナメーラ・ターボS」
ポルシェ・パナメーラ・ターボは、最高出力550psを発するV8 4.8Lターボエンジンを搭載し、4WDの駆動方式で、0−100km/h加速を3.8秒という驚異的なスペックを誇っています。
パナメーラも全モデルにV8エンジンが搭載され、水平対向エンジンを搭載するのはスポーツカーモデルのみとなります。

ポルシェ・カイエンの弟分「マカン」
ポルシェからSUV第2弾が「マカン」です。
カイエンよりもひとまわり小さなボディで2014年から発売されました。
全モデルの設定が、V型6気筒エンジン、7速PDKデュアルクラッチトランスミッション、4WDとなっています。
ポルシェでは初となる、全モデルにマニュアルトランスミッションのみ設定となりました。
ポルシェ入門SUVとなり、さらにポルシェが身近になった1台ですが、まだまだ高嶺の花ではないでしょうか。

まだまだあるポルシェの魅力的な特徴

スポーツカーからSUV、4ドアセダンへと、ポルシェは常に私たちに新しい可能性を提示し続けてきました。
それらのすべての車は特別な個性を持ちながらも、「ポルシェである」ということを決して忘れません。
しかし、現行モデル以外にも、まだまだポルシェの魅力があります。

根強い人気の「空冷ポルシェ」
ポルシェ911は、世界のスポーツカーの中でも少ないRR駆動方式を基本としています。
そして、往年のポルシェにはもうひとつ特筆すべきものがあります。
それが空冷エンジンです。
今では空冷エンジンを搭載する車種はポルシェのラインナップから消えています。
空冷エンジンはコストがかかり、排気ガスの規制にも引っかかりやすいというデメリットを持っていますが、それでも今なお愛される理由があります。
水冷エンジンに比較し軽量な空冷エンジンでしか味わうことのできないハンドリングと軽快なエンジン音の魅力はファンの心を離しません。
空冷エンジンを搭載した最後の911である「993型」は、300馬力を実現させました。

世界が注目した「水冷ポルシェ」

1997年、30年以上に及ぶ改良を繰り返してきた911が、ついにフルモデルチェンジしました。
それまで911のトレードマークであった空冷エンジンは、水冷エンジンへと変更されます。
環境問題という、時代の声に耳を傾けた結果でした。
はじめて水冷エンジンが搭載された996型は、そのエンジンを積むために大きなボディであることが特徴です。
また、エンジンの変更により維持費は減少。右ハンドル車両の設計は改善され、ラインナップの拡大につながりました。

エンジンの王者・ポルシェ

スポーツカーから始まったメーカーであること。
それは、ポルシェにとって特別な意味をもつのでしょう。
だからこそ、SUVであっても4ドアセダンであっても、そのエンジンには常に最高のこだわりがなくてはなりません。
ときには音が、ときには走りが、ときには静寂が、そのことを私たちに教えてくれるのです。

ポルシェの「魂・原則・ビジョン」

スポーツカーか、レーシングカーか。この2つの違いは、ポルシェにとって問題ではないといいます。
すべてのポルシェにモータースポーツの魂が注がれているからです。
なぜ、ポルシェはモータースポーツにこだわるのでしょうか。
それは自らを超え続けるためです。
自分自身へ挑戦し続けることがポルシェの原則であり、名声はあとからついてきたものに過ぎません。
そして、彼らには理想のレーシングカーへ近づくためのビジョンがあります。それは、あらゆるアイデア、あらゆるテクノロジー、あらゆるディティール。それらを試すことに、妥協しないことです。
そのビジョンがサーキットで新たなビジョンとなり、さらにポルシェの理想を推し進めるのです。

ポルシェを支える「特別」

ポルシェAGの社長、マティアス・ミューラー氏は「ポルシェの何が特別なのか」と聞かれ、こう答えました。
「第一は、もちろん魅力たっぷりのスポーツカーです」と。
そして、ポルシェを特別なものにしている要素がもうひとつ。それは「チームワークと周到さを重んじる企業文化」。
「従業員は皆、自分のやるべき任務を自覚し、ディティールを愛し、感性に並々ならぬ自信を持っています」そして、「なにより私たちにはロイヤリティの高いカスタマーがいます。ブランドに対する世界中のアイデンティティーは統一され、私たちのスポーツカーを買わない人にとってさえ、ポルシェは親近感のある存在です」

ポルシェへの親近感を持つことができましたか?

ポルシェの歴史、特徴についてのまとめ記事は、いかがでしたでしょうか?
ミューラー氏の言うポルシェへの親近感を少しは持っていただけたのではないでしょうか?
これこそ、ミューラー氏の言う「ブランドに対するアイデンティティーの統一」がなされている証ではないでしょうか。
ともあれ、一度は「乗った人の感じる親近感」というものを味わってみたいものですね。


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